what, who, where を使うときには気を付けて=ガラリと変わる英会話 14

ご無沙汰していました、ロドリシンコ博士です。大好きな日本と日本人のために、他の国々 の人々と気持ちを通じ合えるための英語コミュニケーションについて書いています。  今回は「what, who, where を使うときには気を付けて」です。 英語コミュニケーション のポイント4種類、1.言葉の選択、2.声と音、3.発音、4.内容の構成、の中の 4.内容の構成 に当たります。  手短に言えば、伝えたいことを日本語で思い浮かべてそのまま文法的に正しい英語に翻訳 して会話で使うと、時には失礼、時には威圧的なことになって本当の気持ちが伝わらないという ことです。  日本の英語教育はとにかく文法から入ります。今では多くの他国人が暮らしているとはいえ、 家族や親せきに生活で他言語を使う人が非常に少ない日本では、まだまだ英語は遠い言語なので しょう。英語ばかりではなく、日本語以外が生活に当たり前のように使われていないので、英語 を学ぶときは、まずは理解するための法則として文法を学ぶように、学校の英語教育がなって います。その最初が、書かれている英語を理解すること、だから文法が重要です。日本語でも 同様で、普段話すときよりも書くときの方が文法として正しい表現を使います。 この、”文法ファースト”がコミュニケーションでは曲者です。  日本語でも同じですが、書く言葉を会話としてしゃべったら硬い言い回しになります。時には ニュアンスも変わります。だから大切なことや微妙なことを電子文書(e-メールなど)で伝える のは難しいのです。手段として手紙しかなかった昔には、非常に多様な表現を駆使して心の中を 伝える苦心をしていたことでしょう。  今回は、相手に尋ねたいことがある場合を取り上げます。  問いかけたい質問をそのまま直接言葉に表して尋ねると、実際には非常につっけんどんな、 あるいは冷たい事務的な、あるいは警察官の取り調べのような質問になることが多いのです。  例えば名前。相手の名前を尋ねたいときに、”あなたの名前は何ですか。”と思い浮かべて、 学校で習った文法を駆使し、”What is your name?”、”What’s your name?” が日本人の頭に 浮かびます。これは、非常に形式ばった冷たい問いかけで、役所の窓口で ”お名前は?”と言わ れる感じです。  トイレの場所を尋ねる ”Where is a bathroom?”(トイレの場所を言いたまえ、という感じ)、 相手の職業を知りたいときの”What is your job?” (君の職業は何、君は働いているのか、 って感じ)なども同様です。友人の集まりに見かけない人がいるときに “Who are you?” (お前は何者だ、って感じ)、は最悪です。  尋ねたいことを尋ねてはいけないというならば、ではどうすればいいでしょうか。  一つ一つの言い方をしっかりと勉強して覚えればもちろん問題ないのですが、たくさん覚える 前に硬くつっけんどんにならない法則をお伝えします。シチュエーションに応じてたくさんの 言い方があるでしょうが、まずは友好的にコミュニケーションを取りたい場合の会話では、 what、who、where、why を使わないで、その知りたい背景や状況を話すようにするのです。 すると相手は状況を理解してあなたの知りたいことを教えてくれるはずです。 […]

I don’t think it’s の方が普通=ガラリと変わる英会話 13

こんばんは、ロドリシンコ博士です。相変わらず日本と日本人が大好きです。 日本人は周囲の人々との調和を大切にします。これは何度か書いた、日本人の遺伝子の 一つです。他人の邪魔をしない、他人と争いたくない、他人を否定したくない、そういう 気持ちが無意識に働きます。だから英語で話すときも”yes”を連発するが、英語の場合には 前の文章を良く見て、同意するときに”no”と言わなければならない場合があることを お伝えしました。これと似ていることが他にもあります。 日本人が英語で”何々ではないと思う”ということを述べたいときには、この表現通りに I think it is not ・・・ と言います。これは決定的に間違っているわけ ではありませんが、英語では少し変な感覚で聞えて、急いで話すときには伝わりにくい場合 があります。なぜかというと、英語では、結論から先に話すからです。 つまり、”何々でないと思う”と言いたいときには、否定文が結論です。すると、”何々で あるとは思わない” を英語にした、”I don’t think it is ・・・” という 言い方で、”I don’t think” という否定の結論を先に言う方がすんなりと通じやすい のです。 結論から先に言うのは”I don’t think it is ” だけではなく、会話の組立でも同様 です。日本語では、周囲の状況や前提条件を話してから、最後に一番言いたいことを出す のが良くある組立です。しかし英語では、一番言いたいことを先に行ってから、その理由や 背景を付け加える組立が多いです。 例えば、日本語での話し方だと、「今日は午後に雨が降るようですね。午前中は会社の中で 仕事をするが、午後は取引先を訪問する予定です。その時には荷物もあるし、結構歩き回る ので、動きやすくしておく方がいいと思います。だから今日は傘を持っていくだけでなく、 カッパも持って行った方がいいと思います。」という風に、カッパを持っていこうという 結論が一番最後に出てきます。 これが英語会話だと、 ” It’s better for us to bring rain coat as well as umbrella […]

文章の最初の音は特に大きく=ガラリと変わる英会話 12

こんにちは、日本と日本人を愛してやまないロドリシンコ博士です。 誠意を持って応じればお互いに分かり合えるという基本的な考え方が、日本にはあります。 誠意に対応する言葉が英語にあるかどうかはわかりませんが、自分だけでなく相手と周囲 のことを考えて最善となるように尽くす気持ち、ということでしょうか。日本人と言っても 多様な考え方を持つ大勢の人がいますが、基本的には何事にも誠意を持って接するのが当然 と考えている、あるいは昔からそう教育されています。だから、契約書にも、何か問題が 起こったらお互いに誠意を持って処理する、という文章が書かれていて、日本人はそれで 納得します。つまり、誠意を持った処理とは何をすることなのか、とは疑問に思いません。 起こった事態に応じて自分と相手の両方にとってベストになるように策を考えればいいから いちいちどうするこうするとは決めておかなくていいということです。 そういう考えが無意識に基本にあるので、気持ちを込めて英語を話せば、相手は精一杯 理解する努力をしてくれると思っています。 だから、英語を話すときも、発音は気にしなくていいから自分の言いたいことを言えば いい、発音が下手でもわかってくれると教わります。学校の英語の先生も発音については 必ずしもレベルが高くありません。 しかし、できるだけ相手にわかってもらうためには、相手にとってわかりやすいように 発音する、つまり正しい発音をする努力も必要です。  誠意を尽くすとは、発音においても英語らしい発音をすることのはずです。  以前に、日本人はsの発音が下手であることを書きましたが、発音について日本人が 気を付けるべきことは他にもいくつかあります。今回は、一つ一つの音のことではなく、 強弱についてお伝えします。  これまた以前に、英語を話す日本人の声が小さ過ぎることを書きましたが、それに加えて 大切なのが、文章やキーポイントとなる単語の最初の音です。全体的に小声なのもよくない が、外国人にとって、文章やキーポイントとなる単語の最初の音が聞こえなくて日本人の英語 が理解しにくいことがよくあります。  なので日本人の皆さん、最初の音は思い切って特に大きな声で話し始めてください。  単語や文体の選び方ももちろん重要ですが、とにかく相手に聞えないと伝わらないと話に なりません。  他にもいくつかあると上で述べた、日本人が発音の下手な音については、別の機会に改めて 書きます。 それではまた会いましょう。 お休みなさい。

careの使い方に注意=ガラリと変わる英会話 11

こんばんは、ロドリシンコ博士です。日本と日本人が大好きで す。 英語コミュニケーションのポイント4種類の中で、今回は A.言葉の選択 、 「careの使い方に注意」です。 日本人は独特の文化を持っている一方で、他国からいろんなものを持ち込みます。 有史以来日本には無数に他国の文化が持ち込まれているようです。 日本人の凄い所は、外国から持ち込んだものを日本流にアレンジして使うところです。 言い換えれば、他国の文化に染まり切ってしまわないところです。  アレンジする前には、まずは徹底的に真似します。真似をして、そして自分たちに 合うように編集します。ついには、外国にあった元の形と大きく変わっているものも あれば、ほとんど元のままの物もあります。 日本文化にとって中国大陸にあった国々ほど強い影響を与えた国はないでしょう。 何といっても漢字はその文字通り、昔中国大陸にあった漢という国の文字という意味 です。 現在の日本で使われている漢字は、元来の漢の文字が日本に持ち込まれた後に加工 されて簡単な構成の文字に変化させられているものが大多数です。その漢字の読み方 は漢の言葉とは全く違う日本語の音が当てられています。そして現在日常的に使われて いるひらがなとカタカナは、この漢字をさらに簡略化して作り出された日本オリジナル の文字です。 言うまでもなく英語も日本に持ち込まれた外国文化の一つで、非常にたくさんの英語 が持ち込まれています。 それほど英語を持ち込んでいる割には、英語を話せる人が少ないのは残念ですが、 もしかしたら英語そのままをうまく話すのではなく、日本流に英語を使うことがうまい ために、元の英語はうまくなれないのかもしれません。 とにかく、英語は日本にたくさん持ち込まれていて、日本語と英語を混ぜて使う 言い方がたくさんあります。日本語に翻訳されないで英語の音そのまま使われている言葉 は、日本では外来語(正確には、外来語は英語由来には限らず、外国語から日本語に転じ た言葉全体を指す)といってカタカナで表記することが今日では普通です。 非常にたくさんある外来語の中で、今日は日本人が勘違いしている言葉を紹介します。 それは、”ケアする”です。   他人に気を配るという文化的遺伝子を持った日本人は、”気を配る”とか”世話をする” という意味で、”ケアする”と言います。もちろん”ケア”は”care”です。 ここで問題なのは、もはや日本語に馴染んだ”ケアする”ことを今度は英語で話すときに、 そのまま”care”と言うのです。ここに危険な点があります。日本人が意図する”careする” は”take care of”です。 例えば、 A:”My son is sick this morning. I’m worrying about him right now.” ”今朝息子の調子が悪くて、今も心配しているんです。” B:”今は誰が彼のケアをしているの?” というつもりで ”Who cares him […]

もっとゆっくりと食べよう=ガラリと変わる英会話 10

こんにちは、ドロリシンコ博士です。やはり日本と日本人を大好きです。 英語コミュニケーションのポイント4種類、A.言葉の選択、B.声と音、C.発音、D.内容の構成 とお話ししてきた中で、今回はどれにも当てはまらない E.その他 にあたる「もっとゆっ くりと食べよう」です。単に英会話でなくコミュニケーション方法なので、こういうことも 大切です。 例によって、その背景からお話しします。 日本人は常に周囲に気を配っています。これは農耕民族としての歴史に依る日本人に浸み付いて いて、日本人は意識しないところで当然のように行動の根拠にしていることです。こういうのを 私は文化的遺伝子と呼んでいます。 農耕社会では、みんなお互いに協力して助け合うしかありません。現在でもそうでしょうが、 機械化されていない昔は特に周囲の人々と協力していかなければ、農業は営めませんでした。 だから協力し合う、つまり周囲の人々の邪魔をしないことが日本では当たり前に大切で、それが 日本人を世界で一番礼儀正しくした、と私は思っています。 そういう遺伝子が食事の時にも発揮されます。 日本人は外国の同僚と一緒に食堂でランチをしていても、非常に速く食べるのが普通です。 会話をしながらゆっくりと食べるのではなく、どんどん食べて一気に食事を終らせてしまいます。 そして”ごちそうさま”といって同じテーブルの全員が一斉に立ち上がって席を空けます。 これは、その食堂で他の同僚が席が空くのを待っているのが嫌だからです。 こういう行動はもはや習性なので無意識であって、たとえ誰も待っていなくても変わりません。 どんどん食べて”ごちそうさま”です。 そういう早い食事は静かなランチをもたらします。あなたの外国の同僚はそういう静かなランチに 居心地が悪いはずです。 [wp_ad_camp_1] 特に時間がなくて急ぐときには無言で食べるのも仕方ないでしょうが、 普通の食事の時にろくに会話もしないのは奇妙に感じます。まるで、自分が同席しているとつまら ないのだろうかとさえ感じます。外国人の同僚は色々と話しかけてくるでしょうが、日本人は それに応えながらも自らはあまり話をすることなく、早食いは止まらないことが多いのです。 そして日本人が食事を終えた時に外国人だけがまだまだ食事の途中であると、今度は外国人の同僚 の方が無言で急いで食べなければなりません。これはあまりにも可哀そうです。周囲に気を使うのが日本人の気質ならば、外国人の同僚がいるときには一気に食べてしまわないで、ゆっくりと 会話をしながら食事の時間を楽しむべきなのです。理屈で考えれば日本人もわかるはずですが、 早食いは無意識になってしまっているので、こういうことになってしまうのです。 そこで私は日本人に、外国の同僚と一緒にいるときには敢えて努力してゆっくりと食べることを お勧めします。意識して2倍以上の時間を掛けてください。 そして、以前私が書いたように、”名詞を投げて”、シンプルな文章でつないでいけばいいのです。 あなたの食事時間がもっと実りあるコミュニケーションの時間になるはずです。 それではまた会いましょう。 ごきげんよう。

be動詞以外も使ってね=ガラリと変わる英会話 9

今晩は、日本と日本人が大好きなロドリシンコ博士です。 日本人は言語に関して素晴らしい遺伝子を持っています、なぜならば、あの複雑な日本語を 簡単に使いこなしているからです。 なのに多くの日本人は、長い英語教育を受けても、英語を話すのが苦手です。 それで私は、プチアドバスとして、”名刺を投げろ”ということをお勧めしました。例えシンプル な名詞でも、同僚の中でコミュニケーションするには、静かにしているよりはいいと思った からです。 さて日本人に次のステップを提供したいと思います。 それは、シンプルな文章を作ることです。 以前触れたように、日本人は”A is B ”という単純過ぎる構文を使いたがります。 今度は意識してbe動詞以外の動詞を使う努力をしてください。それはhave, make, take, give, likeなどの基本的な動詞でいいんです。 [wp_ad_camp_1] 例えば、 “My hobby is fishing.” は “I like to fish for pleasure. “ にします。 “I work for Kubota corporation as an electrical engineer” は “I am an electrical engineer. My company is Kubota corporation.” の代わりです。 “A friend […]

カタカナ発音を止めよう sに注意編=ガラリと変わる英会話 8

こんにちは、日本と日本人を愛してやまないドロリシンコ博士です。 日本人が英語でコミュニケーションするときのポイント4種類、 A.言葉の選択、B.声と音、C.発音、D.内容の構成 の中で、今回は C.発音の話題、 「カタカナ発音を止めよう」 です。 日本人は基本的な教育において英語が必須科目に組み込まれています。文化的にも政治的 にも英語が重要なので、巷には英語から来た日本語、そして英語その物がたくさんあります。 流行歌にも英語が当たり前のように入っています。それなのに、どうして英会話によるコミュ ニケーションがうまくできないという悩みを持つ人が多いのでしょう。 日本語はというと世界で一番ややこしい言語、複雑な言語、つまり習得の難しい言語では ないでしょうか。文法は他の言葉と違うし、普通の文章でも主語はあったりなかったりするし、 いくら眺めても単語の間の境界は書かれていないから知らないと見定めるのは不可能だし、 文字は3種類もあるし、などなど。日本人とはそんな複雑な言葉をうまく使いこなしている 人々なのです。このことは、日本人は決して言語の習得が苦手な民族ではないことを示して います。だから私は、こういう時はこういえばいいとノウハウを指摘するだけでなく、日本人 で英語コミュニケーションがうまく行かない理由を取り上げて理解していただくことが、大切 であると考えています。 さて、そういう複雑な日本語ですが、発音という面では日本語は比較的単純なのです。 そして、別のページでも書いたように、日本人同士はお互いに伝える工夫と努力をしなくても 気持ちが分かり合えると信じているので、だから余計に、英語の発音を一生懸命学ぼうと しません。日本語の発音で英語を話してもわかってもらえると思っています。また、若い人に は減ってきましたが、それでもまだ、英語らしい発音をすると気取っていると他人に思われる、 と思っている人が多くいます。しかしいろんな国の人が混ざり合って英語でコミュニケーション をする必要が高い今の世の中では、英語には英語らしい発音をして相手に伝わりやすくする 努力が大切です。もちろん、英語らしい発音という唯一の発音体系があるわけではないので、 言い換えると、カタカナ英語からの脱出ということです。 日本語の音はというと子音と母音が対になっているので、日本人は元々子音の僅かな発音の 違いを区別していないという特徴があります。区別していないからこそ西洋の言葉を学び始めた 日本人は発音記号という物を発明しました。英語の発音はカタカナでは表記できないことを日本 人は良く知っているにもかかわらず、それを実行していないことに問題があります。 今回取り上げる、日本人が区別できていない子音は、sです。日本語の音にはshはあってもs がありません。だから、非常に多くの日本人はseaとsheの発音の違いを区別できません。 seeもsheも日本語の発音ではsheと同じで、カタカナで書けばシーです。seatとsheetも同じく 日本人はsheet、カタカナではシートと発音します。正しい英語発音を敢えてカタカナを使って 書けば、seeはスィー、seatはスィートゥとなるでしょうか。(最後のtがカタカナで書けない。) 確かに、sheをseeと発音しても会話がメチャクチャになるわけではありませんし、文脈から この人は こういう発音をするんだなと外国人も次第に分かってくれるでしょうから、全く話が通じない ということはないでしょう。しかしこういう些細でも変な発音は、あなたと外国人との会話に ストレスとなって溜まっていきます。あなたが外国人に英語で話しかけた時に、何だか微妙な 表情、例えば相手の眉間に少ししわが寄っている、微妙に不思議な表情をしている、という経験 はありませんか。もちろんいつもsの発音が原因とは限りませんが、この程度の細かい違和感が 意思の疎通を邪魔するものです。 少し大げさな例を示します。seeやseaやsheだったら間違った発音をしても、酷いことには なりませんがsitとshitだったらそうもいかないのはお分かりですね。こういうブログでは shitのような汚い言葉は使わない方がよいのですが、ここでは日本人が失敗しないように 敢えて書いています。 shitの意味を本当に知らない方はご自分で調べてみて欲しいのですが、敢えて簡単にその 意味を書けば、日本語では”くそ”にあたります。失敗したときや気に入らないことを ののしる時に日本語で”くそ”とか”くそったれ”などと言いますが、それの英語版です。 文章で書けば正に汚い英語なのですが、実はさほど深い意味なく日常生活で(少なくとも アメリカでは)使われるものです。 映画などでは良く出てきます。しかし、知り合いでない人との会話やビジネスの場面では 決して使うことはないものです。 ですから、日本人が外国人と英語コミュニケーションをするときにshit を使うことは […]

ingがあなたの英語を厚くする=ガラリと変わる英会話 7

こんにちは、日本と日本人が大好きなロドリシンコ博士です。 英語コミュニケーションのポイント4種類、つまり A.言葉の選定、B.声と音、C.発音、 D.内容の構成 の中で、今回は A.言葉の選定、「ing があなたの英語を厚くする」です。 この厚みとは、時間感覚のことです。 日本人はとても実直で誠実な民族です。多くの学問分野を学び研究して、誠実に知識と 発見を積み上げていきます。日本は多くの学問分野において世界のトップレベルにあります。 そのように知識と発見を誠実に追い求める反面、それを使って自らが最大限の得をする、 つまり富を得たり感謝されるように行動するという面では上手ではありません。言い換え れば、その学びと研究に掛けるエネルギーに比べると、それを他人に訴えかけるために使う エネルギーははるかに少ないようです。 コミュニケーションも他人への訴えかけの手段です。日本人はこのコミュニケーションが 上手ではないのです。日本人同士であればいちいち言わなくてもわかることがたくさんある し、わからないことがあっても争いになる割合は諸外国よりは低いのです。 そういう理由で、日本人は英語コミュニケーションにバラエティーを持たせようという 気持ちが希薄です。つまり、学校で習った基本的な英語表現を並べておけば、後は相手が わかってくれると、無意識に信じています。だから、学校で習った単純な表現をそのまま 使って話します。別の記事で書いた”A is B” という決まりきった型が多いのもそういう理由 です。 今回もまた、学校で学ぶ基本的な型、単純な現在文と過去分しか使わない、という点をもう 少し良くする方法として、進行形 ing を使おうというお勧めです。 ここでももちろん、単純な現在文や過去文が間違いではありません。しかし、 できるだけ自分の伝えたいことを相手にわかってもらうようにする、そして自分に信頼感を 持ってもらい一緒に仕事をしてもらおう、協力を得ようと思えば、コミュニケーションの言葉 にバリエーションと深みを持たせる努力があっていいでしょう。それも、難しい言葉や過度に 専門用語を使うのではなく、わかり易い言葉で深みと動きを加え用という物です。その一つが 進行形 ing です。 例えば、 日本人はこういうことをよく言います; “I have fun with playing piano from now.” ”私は今からピアノを弾いて楽しみます”、 “I like to make presentation in this morning”,”私は今朝プレゼンテーションを しようと思います。” “I will eat deeply-fried pork as […]

そこにhereを置いてみる=ガラリと変わる英会話 6

こんにちは。日本と日本人を愛するロドリシンコ博士です。 日本人はとても勤勉で正直で実直です。だから学校の先生を尊敬し、学校で習ったことを 誠実に実行しようとします。それが日本の素晴らしい文化を長い間受け継いで、悪い方向に 変化させないように守ってきた根本的理由です。 しかし、学校の英語教育は会話に重点を置いていないので、英語コミュニケーションに 関しては学校で学んだ言葉をそのまま使うと必ずしもスムーズでないことが多くあります。 英語コミュニケーションのポイントは4種、A.言葉の選択、B.声と音、C.発音、D.内容 の構成、とある中で、今回は A.言葉の選択、「hereを置いてみよう」です。  学校で英語を学び始めるときに、日本人は”A is B.”というのが最も基本的な構文である と学びます。確かに、be動詞は英語の基本中の基本です。だから、多くの日本人が何でも ”A is B”という型にはめて話そうとします。言うまでもなく、この型が間違っているわけ ではありません。しかし、”A is B” の連続ではとても幼稚な組立てです。他人とのコミュ ニケーションで同じいい方ばかりを使うと相手に心が伝わりません。つまり、あなたは本気 でコミュニケーションをする気がないと思われるか、あるいはあなたは頼りない人であると 誤解されてしましかねません。 大丈夫、内容がわかりさえすればいいと多くの日本人は考えているようですが、実際に あまりにも稚拙な言葉を話す人を仕事相手として信頼するでしょうか。やはり努力して相手 に自分の考えを精一杯わかってもらえる様にしている人の方を信じるし、その能力も高く 認められやすいでしょう。 そこで、シンプルで使いやすい言葉、”here”をお勧めします。 文章の最初にhereを置きます。 この場合、”here”は”ここ”という意味ではありません。一つの意味ではなく、例えばこん な感じです。 “Here it is.” は、”This is your request.” の代わりになります。はいどうぞ、と いった意味です。 “Here we go.” は ”さあ行こう” といった意味で、””。 “Here you go.” は”あなたの番です”といった意味で、”This is your turn” のように 使えます。 “Here is my […]

謝ってはいけない=ガラリと変わる英会話 5

こんにちは、ロドリシンコ博士です。日本と日本人への愛を持ってこれを書いています。 英会話のポイント4種類の中で今日は、D.内容の構成、「謝ってはいけない」です。 つまり日本人独特の”すいません、ごめんなさい”に立ち寄ります。 私がお話ししている英語コミュニケーションのポイントは、単にベターな言い方を並べて 述べるだけでなく、日本人が間違えやすい理由、あるいは日本人がつい誤って使い外国人が 変に思う表現の根拠をお伝えしています。この根拠を理解することが、私がお示しした例 以外にもしっくりくる表現を使っていけるようになる近道だと思うからです。 日本人は間違いなく世界で最も礼儀正しい人達です。日本人は普段、他人の邪魔をしない ようにと考えています。それは学校教育でも家庭のしつけでも当然のようにそう教えられる からです。そう教育する習慣は、ほとんど無意識に維持されています。そういう無意識の 行動の原因を、私は文化的な遺伝子と呼んでいます。調和の遺伝子です。 学者には、この調和の遺伝子は1400年以上前から古代の日本において出来上がっていたと 唱える人がいます。1400年以上前に作られた17条の憲法の第一条に書かれているからです。 そんな日本人のほとんどは、いろんな場面で”すみません”や”ごめんなさい”と言います。 これは言葉の意味としては、謝罪の表現です。しかし日本人は必ずしも謝罪する気持ちがなく ても、自分に非がなくても、いや誰かに非があるような事態でなく、礼を言ったり別れを告げ たり、はたまた人に物事を勧めたりするような場面でも、”すみません”と言うことが非常に 普通の挨拶なのです。”ありがとう”がふさわしい場面、”嬉しいです”、”はい、どうぞ”、 あるいは”ではまた会いましょう”などと言えば良さそうな場面で”すみません”と言います。 正確に言えば 最近は”すみません”ではなく”すいません”と発する人の方が大多数です。もちろん ”謝ります” がふさわしいシチュエーションでも”すいません”が使われます。 日本人同士が日本語で会話するときには、何でもかんでも”すいません”と言っていて不都合 は起きないのですが、これを外国人が聞いたらおかしなことになります。日本人以外は、 ”すいません”を”謝ります”とか”失礼します”としか受け取りません。これは間違いない。 すると、もしあなたが事故を起こしたときに英語でコミュニケーションする必要があって、 ”I’m sorry”と言ったら、あなたはその事故においてあなたが自分の非を認めたことになります。 そして自分に非があることを認めたならば、全面的に責任を取る意思表示をしたことになります。 そういうわけで、英語でコミュニケーションをする場合には、頭に日本語の”すいみません”が 浮かんでも、決して安易に、”I’m sorry” とは言わないで、別の表現を使いましょう。 それではまた会いましょう。お休みなさい。