気を付けろイエスがノーになる=ガラリと変わる英会話 4
こんばんは。日本と日本人が大好きなドロリシンコ博士です。
英語コミュニケーションのポイントは、A.言葉の選択、B.声と音、C.発音、D.内容の構成
と4種類ある中で、今日は A.言葉の選択、「イエスがノーになる」です。細かく言えば
これは言葉の選択というよりも、日本人の思考回路、そして日本語と英語の文法の違いに
よるものです。[wp_ad_camp_1]
日本人は文化的な遺伝子をいくつも持っています。文化的な遺伝子のようなものはもちろん
日本人に限ったことではありませんが、どうも日本人にはたくさんあるように見えます。単なる
習慣と呼ばず遺伝子と呼ぶ理由は、その根拠を当の日本人が理解していなくて外国人と違うと
いうことにも気付いていないことがあるからです。つまり無意識なので、遺伝子のようだと
いうわけです。今回取り上げる文化的遺伝子は、調和です。
日本人は周囲の人々と調和しなければならないと思い込んでいます。無意識にそう思って
あらゆる行動をしています。また、学校教育も調和が大切であることを前提に行われているので、
はやり根拠や理由を意識していないことが多くあります。その最も基本的なのが、はいという
返事です。日本人は何事にもまずは ”はい” と言います。もちろん、意見が食い違うときには
反対意見を言いますが、それは考えに考えて違う意見を意識したときに初めて勇気をもって
”いいえ”と言うのであって、人との会話で深く考える前には必ず”はい”と言います。つまり、
何を置いても最初に調和する意思を見せるというわけです、まずは調和を前提にしてから、その
後にいろんな意見を言い始めます。
これと似たことに、”ごめんなさい、すみません”があります。自分が悪くなくてもとにかく
最初に謝って自分の方が悪い、つまりあなたは悪くない、という意思表示をしてから、事の詳細に
踏み込んでいきます。この”ごめんなさい、すみません”については奥が深いので、別の機会に
取り上げます。
この”はい”つまり”イエス”は、日本において相手と敵対しないことの無意識の意思表示なので、
相手の言葉が肯定文でも否定文でも、イエスと言えば同意することを示します。
しかし英語は違います。
相手が話した否定文に対して同意をしたいならば、あなたも否定文、つまり”no”で応じなければ
なりません。
例えば、
T: I don’t have to attend the meeting in tomorrow morning?
明日の朝のミーティングに私は出なくていいよね。
you: はい、出なくていいよ。と答えるなら No, you don’t. です。
ここでもしあなたが日本語の感覚で単に”yes”と答えたら、Tは来たくもないのにそのミーティングに
参加して、後からあなたは責められることになるでしょう。
もう一つの例;
T: We would like to make cooperation for strengthen more this project A.
プロジェクトAをもっと強化するために協力しようじゃないか。
you: Yes. そうだね。
T: SO that I do not like to put more investment on the other projects such as B.
だから、プロジェクトBにはもう投資をしないでおこうと思うんだ。
you: yes. と答えたら、いいや投資するよ、という言いになってしまいます。
T: Oh, you would think that you like to invest B as well as A?
え?、Aと同様にBにも投資をするというのか。
あなたがTの”投資しない”に同意するなら”No, I will not. ””うん、私もしないよ”と答えなければ
ならないのです。
というわけで、何でもまずははいはい、イエスイエスと言っておけば問題ないだろうというものでは
ないことを、しっかりと覚えておいてください。
それではまた会いましょう。お休みなさい。